濃厚で甘い深い味わい
日本茶(緑茶)は摘んだ葉をその日のうちに荒茶工場に運び、
高温の蒸気で蒸して葉に熱を加えることで、生葉の酵素を失活させ、美しい緑水色のお茶に仕上がります。
またこの蒸工程は生葉に含まれる余分な青臭さを除去し、茶葉の柔軟性を増加させるなど茶の品質を左右するとても大切な工程です。深蒸し茶は「蒸し工程」において通常のお茶より長い時間、深く蒸すことで
葉の芯まで熱を通し、濃厚で甘い深い味わいのお茶になります。
ゆたかな味わいと馥郁(ふくいく)たる香り
煎茶の味と香りは、蒸し加減で70%が決まります。かねじょうのお茶は、生葉本来の風味を備えた「中蒸し」が特長。ゆたかな味わいと馥郁たる香りが自慢です。
煎茶は茶葉を「蒸す時間」の長さによって、「若蒸し(浅蒸し)」と「深蒸し」に分けられます。掛川市周辺では、「深蒸し」が主流ですが、わたしたち「かねじょう」では、深蒸しの中でも蒸す時間をやや短めにし、独特の味と香りを追求しました。
お茶の価格は、茶葉を摘む時期によって変わっていきます。
4月下旬から摘み始める手摘みのお茶が最も高いお値段で販売されます。 芽が若いほど、若葉の香りがあり、旨み成分が多く含まれています。 摘む時期が遅くなるほど、茶葉は大きくなり、旨み成分よりも渋み成分が多くなっていきます。
深く蒸された茶葉は柔らかくなり、細かく粉の多いお茶に仕上がります。
そのため味はまろやかでコクのある旨味と、深みのある芳醇な香りが特長です。急須で淹れてお茶を飲む場合、お湯や水に溶けにくい茶の成分を多く含んだ粉が湯呑に注がれますので、カテキン・テアニン・ビタミンE・ビタミンC などとともに、食物繊維やミネラルなどの成分も、より多く飲むことができます。掛川では、家庭で飲まれているのは「深蒸し茶」と呼ばれるお茶です。色が濃く、細かい浮遊物がたくさん含まれているのが特徴です。
この浮遊物を分析してみたところ、普通のお茶にはほとんど含まれない成分が見つかりました。
B カロテン・ビタミンE・クロロフィル
βカロテン( ベータカロテン) には抗酸化作用があり、ビタミンEには血行促進作用や免疫機能改善効果が、クロロフィルには腸内環境を整える
働きがあると言われています。掛川深蒸し茶にはこれらの成分が多く含まれていることがわかりました。
深蒸し茶を美味しく淹れるにはどのようにしたらよいですか?
水は軟水のもの高度は50~80度が目安です。日本の水道水なら大体50~60度と言われています。
しかし水道水には塩素が入っていて、この塩素はお茶の味を邪魔してしまいますので完璧に沸騰させることにより取り除いていきます。
このお湯を急須に注ぐ時にもポイントがあります。お湯の温度が高いとお茶は苦味が、低い温度では甘味がでます。
直接お湯を急須には注がず、一度湯呑に入れてから少しお湯を冷まし湯呑を温かくする事により丁度いい口当たりのお茶になります。
湯呑に入れたお湯を急須に注いだら約1分ほどお茶の成分が溶け出るのを待ちます。
注ぐ時には急須を揺らさずにゆっくり注ぎましょう。
注ぐ時に最初と最後では成分の濃さが違いますので全ての湯呑へ少しずつ注ぎ入れ、味が均等になるように注意が必要です。
そして二煎目が苦くならないようにお湯は最後の一滴まで綺麗に注いでください。
お茶の保管方法はどのようにすればよいですか?
できれば冷凍庫での保存をおすすめします。
冷蔵庫でも品質劣化の速度は遅くなりますが、他の食品の移り香が心配なので、
茶缶のふたの隙間をビニールテープで巻き、それをビニール袋で密閉するなどの処置をお願いします。
冷蔵庫や冷蔵庫から常温に移す際は結露にご注意ください。茶葉が常温と同じぐらいになったら開封をしてください。
湿気を吸うことにより風味が落ちてしまします。まとまった量のお茶は小分けにしてください。
賞味期限の過ぎたお茶は大丈夫でしょうか?
身体に害はありませんが、お茶の香りや風味は落ちてしまいます。開封したお茶はできるだけ早めにのみきることをおすすめします。
熱いお茶をポットに入れておくと茶色になるのはなぜですか?
お湯の温度によってタンニンの酸化が活発になるため、茶色になります。60度以下ですと酸化が緩やかになり変色が起きにくくなります。
お茶を一日どのぐらい飲むと健康に良いでしょうか?
1日湯のみ5杯程度でおよそ一日分のビタミン摂取量になります。
掛川では一日5杯ぐらいのお茶を毎日飲んでいる方も多数いらっしゃいます。
ビタミンCは日焼けを防ぐ作用やストレス、
風邪などの抵抗力を強める働きがあります。